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「リュウちゃぁん、
次のお仕事よ〔はあと〕」
「うっせーな!!まだこっちが終わってねぇんだよ、
少しは周りを見ろ仮にも所長〔ボス〕だろあんた!」
あら、
と50過ぎたオカマの探偵所所長は、
口元に手を当てる。
「ヤダ、
今日はそういうキャラなワケ?じゃ、
この仕事は回さない方が良さそうね」
僕、
もといオレに渡そうとしていた紙をファイルにしまおうとしたボスから、
依頼表をあわててひったくる。
案の定人探しの依頼だが、
パソコンソフトのバグからウイルスを検出してその出元を探すよりは、
よっぽどこっちの方が向いている。
「あ、
所長さん、
お帰りなさい」
「たっだいまーん。
バイトちゃんも大変ねえ、
二重人格ばりの演技力で人格の使い分けなんてする、
キヨーでキミョーなリュウちゃんの彼女なんて」
「キミョーさなら、
この事務所でそうじゃない奴いねえだろうが」
それに、
とパソコンの前から立ち上がり、
オレは彼女を抱き寄せる。
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