3 出会う

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そして 私たちは、俺たちは、 出会った。 戦火の中の生き地獄の狭間で、出会った。 『え?うそっ!』 「え!?君は…もしかして、俺が見えているの?」 『あなたは…誰?なぜ、浮いているの?』 「俺は…___だよ。」 『え…___?』 「そう。君の願いを一つだけ、叶えてあげる。だけど…俺の願いも一つだけ、叶えて欲しい。」 『願い…?私にはそんな力ないわ。』 「そんなことない。俺のことを覚えていてくれるだけでいいんだ。君が死ぬその時まで、いつもどこかで覚えておいてくれさえすれば。」 『そんな簡単なこと?それなら、できるわ。』 「ふふ。ありがとう。じゃぁ、君の願いは?」 『この現実から、遠い世界に行きたいの。平和で、苦しみのない、世界へ。』 「わかった。…なぁ。俺と一緒に行くか?そしたら俺のことも忘れないし、君もこんな辛い現実から逃れられる。」 『どこへ?』 「それは、お楽しみさ。」 『わかったわ。お願い、連れて行って。』 「俺の名前は御霊(みたま)。君の名前は?」 『レイよ。』 そして、二人は手をつないで旅立った。
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