結婚しましました

2/20
前へ
/824ページ
次へ
「お前の」 「……バリって重婚オッケーなわけ?」 「えー、お前、俺を妾にする気?」 「死ね」 「ヒロ君! ダメだよ! こんな日にそんな言葉使っちゃ!」 新婦であるヒナにそう言われて、さすがのヒロキも渋い顔を見せる。 「そもそもヒナがだなぁ──」 彼らの会話を聞きながら三上は「んー」と伸びをひとつ。 「やっと終わりね」 「あら、これからでしょう?」 カメラマンの赤石にそう言われ、今度は三上が苦笑い。 「彼らにとっては、ね」 「それにしてもいい天気ねぇ」 「本当に」 誰の上にも、神のご加護があります様に。 そう願いたくなるような空が視界いっぱいに広がっていた。
/824ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9287人が本棚に入れています
本棚に追加