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「疲れたー!」
そう言って彼女はベッドに飛び込む。
「ん? メイク落としたのか?」
「うん。りっちゃんが撮影用のメイクはきついから普通のじゃ落ちないってやってくれた」
にこりと笑う彼女はすっかり魔法が解けてしまってる。
「ふーん、夜はこれからなのにな? 奥さん」
「え?」
ぴくんと耳を立てる仔犬にヒロキはクスクス笑う。
「ハネムーンってナニするか知ってる?」
「はね……? ──やっ、だって撮影で!」
「それはオマケ」
「で、でもヒロ君も疲れたよね?」
「まだまだ頑張れるかな?」
「あ、明日もあるし!」
「もう撮影は終了でしょ?」
「でもでもっ、と、隣の部屋とかスタッフさんだしっ」
「そんな大きな声でヤるつもり?」
「違うし!」
真っ赤にヒナにヒロキはクスクス笑う。
「……からかってる」
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