結婚しましました

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誓いのキスよりも、もっと深くお互いの舌を絡めて長いキスを。 「ん……っ」 「それに、俺が脱がさないとこのドレス脱げないだろ?」 「……あ。やっ、でもヒロ君だって出来ないんじゃ?」 普通のドレスとは違い体にフィットしたファスナーは簡単じゃない。 しかもファスナーが見えないようにちょっとだけ特殊なそれはコツがいるのだ。 「大丈夫、万里に聞いたから」 「万里って……、デザイナーの神代さん?」 正解、とばかりにヒロキはニコリと笑いヒナの背中に手を回した。 「破っても直すって言ってくれたしな」 「え? やっ! 破っちゃヤダ!」 「だったら大人しくしてろ」 そんなことを言われたら抵抗すら出来ずにヒナは着せ替え人形だ。 勿論、彼は脱がせるだけなのだけど。 「あ、あのね、ヒロ君」 「ん?」 ゆっくりと降りていくファスナーの音に羞恥心が高まっていく。 それを押し隠すようにヒナは口を開いた。
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