始まりの終わり

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「なら、途中まででいいから送ってって?」 「最愛の妻が浮気相手に会いに行くのに、それを送れと?」  そう、彼女の美容院は魔法使いのいるところ。 「……そんなこと、思って無いくせに」  にこりと笑う彼の本音は、どこにあるのか。 「買いかぶりだな、なら浮気されないようにキスでもしようか?」 「浮気なんてしないけど……」  そう言いながら、上を向いて目を閉じるのだから、やはり可愛い生き物だ。  こんなことを思いながら、お姫様にはキスを送る。
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