始まりの終わり

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「ーー痛っ」 「ヒナ?」  つもりだったのに、痛みに顔を歪めお腹をおさえるからそれすらも未遂だ。 「ん、大丈夫。最近、蹴られることが多くてね?」  さすさすとお腹をさすれば、またポコンと蹴ったのか、服の上からでも分かるくらいヒナのお腹は形を変えた。 「……そいつ、絶対男だな」 「はい?」 「生まれたら、覚えてろよ?」 「ヒロ君?」 「そんじゃ逢引きの手伝いしてやるから、準備しろよ?」 「だからぁ、痛っ、もう!」  こうして、ヒロキはお仕事に、ヒナは逢引きに出かけるのです。
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