始まりの終わり

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「で、どうする?」 「んー、やっぱり短い方がいいと思う?」  今まで長かった髪を短く、というのはなかなか勇気のいることで。 「まぁヒナの場合、完全なストレートだし長くてもそこまで手はかからないと思うけど?」  陸のいう通りで、実際乾かすのが面倒なくらい。 「……短くしたら、跳ねちゃうかな?」 「長さによるかな」 「うー、痛っ」  いきなり顔をしかめてお腹を押さえる彼女に、陸の顔が一瞬で青ざめる。 「え?! ちょっ、何!? ヒナ!?」 「うー、また蹴られた!」  なんて発言に、陸はホッと胸を撫でおろす。 「心臓に悪いわ……」  そう呟く陸だが、鏡の中のヒナの顔はなんだか微妙で?
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