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彼女の答えには、答えがあるようで、ない。
面白いと思った。
「別?」
「はい」
付け直したコサージュに視線をやり、向きを調整する
フリをする。
「どうしてそう思う?」
今度は頬が赤に染まり始めた。
「なんとなく、です。ちょっとしか自信はありませんけど」
俯く彼女の顎に手をやり、上を向かせる。
かける声は「そのままで」
「上手くは、言えません。すみません」
フイッと顔を背け、俺から視線をそらせた。
顎にやった手が離れる。
ムクムクと湧き上がる加虐心。
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