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景さんが彼女達を促して屋敷に入るのを確認してから車を出し、車庫に入れた。
寒さに凍える前に小走りで屋敷に戻る。
扉を開けた瞬間に感じた空気が、例の客人のせいか、いつもとは違うように感じた。
「お正月らしくて素敵ですね。お似合いでいらっしゃいます」
「本当ですか?初詣に行くって言ったら母に無理やり着せられたんですけど……嬉しいです。ありがとうございます」
「なかなか風流なお母様でいいと思いますよ。やっぱり女の子はいいです。ね、景様」
「そうだね。今日は華が増えて一段と華やかだし。江茉も着たら?」
「私は結構です」
「あ、そっか。着崩れたら困るもんね」
「……」
誰のせいで着崩れるんだ。
黙った江茉さんに代わり、心の中で彼にツッコミを入れた。
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