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「皆さん、事件です!」
マスター、宇留賀が
言った。
宇留賀の後ろにスクリーンが映り出される。
動画の端から、赤頭巾を被った達磨の姿が。
「何やってんだ、あいつ」
堂角田が目をみはる。
モニターに映り出された達磨はどこかオロオロしだしたが、森の中の小屋を見つけると、
顔を輝かしだした。
そこで電源はプツリと切れた。
「達磨は何であんなとこにいるんだ!
宇留賀!」
と、印牧が尋ねると、
「達磨 貊はどうやらルール違反をしたようです。」
ざわつく会場。
「あ、あの……なんで達磨さんはあんな赤頭巾をかぶって…………森の中に」
小鳥遊 龠がマスターに聞くと、
「達磨はエレベーターに乗り、目の前の誘惑に惑わされました。
赤頭巾をかぶって小屋の中の財産4分の1を狙っています。ですが……
これはゲームです。 事件が起こる可能性も
含みます。」
そして印牧がすかさず、
「なにゆうてんねや!これで事件あったら宇留賀!お前実刑じゃ済まされへんぞ!
それにお前主催者で警察の片棒やぞ!探偵やぞ! お前のじーちゃんが悲しむし、
ありえへんぞ!」
と、いい終わり、
決め台詞を言おうとした途端、
プツリと切れた。
ざわつくが、比舎が何かに気付いて
口に出す。
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