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メンバーが揃う日は早かった。
全員で、12人。
顔見知りの警察も含んで。
「なんや」
「印牧さんが来たら何かと、落ち着きます。」
「それはどういう意味や。警察馬鹿にしてるんか」
「いえ、こんな 水面下に 淡水魚がいるだけで情況を持って行きやすいというか、 本当に型に振り回されない良い方なんで。」
めがねをくいっと持ち上げ見つめる
冏に、
「いっとくけど、暇やから来たんとちゃうで、仕事で来てるんや。前科おるし」
印牧 邦康(こまき くにやす)45歳、独身、
何かと口添えする。
前科と口にした瞬間、
びくりと反応したのは、
達磨 貊 (たつま ばく)26歳、服役1年目。
窃盗の前科有り。
「……何見てんねん、俺を疑ってんのか」
「そうや。それ以外に何がある」
貊はフッと笑い、
「どうせ、俺を見るためやなくて
何も仕事任せられなくなって見栄張ってきてるんやろ、無理せんでええで、見苦しーわ、印牧さん」
「お前、警察舐めてるやろ、分かった、公務執行妨害で今逮捕したるわ」
「ちょーやり過ぎやで。印牧さん」
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