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何故、俺が追われているか。
先にここまでの経緯を説明しておこう。
今いるツィクルス王国とその周辺はこの世界の中でも有数の紛争地帯だ。
様々な種族や様々な意思を持つもの達が点在する地域だった所に突如、建国されたツィクルス王国。
このツィクルス王国も様々な者達が集まり出来た国だ。それを妬み嫉み未だ紛争の絶えない地域になってしまっている。
俺は物心がついたときにはこの国に居た。親の顔なんて覚えていなければ何故この場にいるのかも分からない。
そんな中で始めに見た景色は、目の前で俺に手を伸ばす一人の女。目を見開いて口から血を流し俺に手を伸ばす。その手には血が赤黒くこびりついたナイフが握られていた。
刃先をこっちに向けたままジリジリと近づいてくる刃先に恐怖を抱いた
次の瞬間、その手は力無く地面へと落ちた。
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