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アイは腰まである長い黒髪で、白い肌に細みの体型。
歳は当時は18歳だった。現在は19歳。
眼鏡の奥にある緑色の綺麗な目をして、眩しい笑顔でいる彼女が最初は嫌いだった。
今に思えば嫉妬に近い感情だったと思う。
恐れなど知らない目で私を見る。
「何を見ている。」
怪訝な顔でアイを見返す。
「少しお話しませんか?」
「断る。」
「自分が1番 不幸みたいな顔してますね。」
1番 痛いところを突かれて、僅かに眉を寄せる。
「アンタに何が分かる。」
強がりは崩れて、その声は震えていた。
「貴方が辛い思いをしたのは今ので分かります。
だからこそ、強がるのではなく今の自分を受け止めませんか。」
お前は牧師か何かかよ、と内心 思った。
でも、今の私には響く言葉だった。
「アンタ変なやつだな。」
「よく言われます。」
ホントに眩しい笑顔だった。
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