閉ざした心

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この街並みは石畳みのなだらかな道で、メインストリートには黒の洒落た街灯が等間隔で配置され、脆弱な光を灯している。 建物は石とレンガを合わせて作った家が多い。 家のデザインはどちらかと言うと左右対称のチェックやストライプを使用している。 家の中は大抵リビングには暖炉があって、大きくてレトロなテーブルと背もたれの大きい椅子が置いてあるのが主流だ。 家具は茶色で壁には皿を飾ったり、絵を飾ったり それが普通だ。 しかし、それは家族で住んでいたり老夫婦が住んでいる場合だ。 ユキナのように一人暮らしの場合は外観の作りは同じだが、アパート暮らしが基本だ。 部屋は1Kでユニットバスがついていているかたち。 家具はレトロではなく、スタイリッシュな物が多い。 特例は誰か親しい人の下で世話になったり、1つの家を借りてルームシェアしたりと様々だ。 先程いた闘技場は大きく広く、ほぼ石だけで作られている。 しかし、外観は丸みを帯びて色は褪せた黄色がかった白色だ。 闘技場は大きな金額を手にすることが出来る。 ただし、命の保証は出来ない。自己責任だ。 負けを認めるか、リングから落ちるか、死んだ場合は負けとなる。 観客は男ばかりで、戦わずに金銭を賭けて、お金を手にしたり逆に失ったりしている。 何故 闘技場が存外しているのか、詳しい起源は謎だ。 車の車内から流れる そんな景色をアイは黙って眺めていた。
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