【鬼ごっこ開始】

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娘と大して歳の変らない少年を…殺そうとして… 黒スーツの男を殺してしまった…。 青木はさっき、自分がした事を少しづつ思い出し…地面に膝をつき、嗚咽した…。 「クソ…クソォ…俺は…何でこんなにツイてないんだ…」 43歳にもなって…会社では窓際課長…部下にまで馬鹿にされて… 「俺はなんて情けない…」 クソ…クソォ… 青木は地面を殴りつけた…。 「おじさん♪どうしたの?」 顔を上げると女の人が立っていた…。 いつの間に… 髪はショートの黒い髪…黒のタンクトップにジーパンというラフな格好をしている…。 「いや…何でもないよ…」 女の子が右手を差し出した…。 青木はビクッとした。馬鹿だな…俺は何を怯えてるんだ。 「顔…拭いた方がいいよ♪」 右手にはハンカチが握られていた… あぁ…この世には…こんな優しい子もいるんだな…俺はハンカチを受け取り顔を拭いた。 「ありがとう…でも君は早く逃げた方がいい… 鬼に見つかったら大変だ…」 女の子はクスクスと笑った…。 「大丈夫だよ♪だって私が鬼だもん♪」 女の子は左手を振り上げた… 左手には斧が握られていた…。 「えっ…」 振り下ろした… ヒュンッ!何かが空を切る… ガスッ… 斧が青木の頭に突き刺さり…血が噴き出した。 「がぁぁ…」 「あはははは…おじさんまた顔が汚れちゃったね♪」 俺は…死ぬの…か… 意識が… 遠のいて行く… 目の前が紅く染まって…。
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