第4章

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何だか、家族の話をしているせいか、優しい目になっている先輩。 面倒見いいんだろうな。頼りがいのあるお兄ちゃんなのだ、きっと。 「海外にも、あるの? サクランボ」 「うん。いわゆるアメリカンチェリーってやつかな? 品種までは解らないけれど毒々しい赤。まるで白雪姫の毒りんご、みたいな。とっても甘いの」 「へぇ、海外の果物って現地で食べてみたいな」 いつか、こういう日帰り旅行じゃなくて、海外旅行にも連れて行ってくれるかな。 私は甘い気持ちを抱えていた。
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