第5章

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千尋はお弁当を開き、そこに入っているおかずが好物だったのか、わお、と小さく叫んで、続けた。 「GW終わりあたりから、なんか元気ないね」 勇気先輩とのことは、誰にも言ってなかった。 千尋にも、言ってない。 デートの練習だなんて、笑われるかもしれないと思ったのだ。 そして、半ば本気になってしまったことも、然り。 「何かあった?」 「……」 この、もやもやした気持ちを、分かち合ってもらおうと、言葉を放とうとした。
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