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「冷たい…」
思わずつぶやく私に気にもとめず絡みつく砂と戯れる。
キラキラ反射して夢だと錯覚しそうになる私にむかって自嘲の笑みをこぼしながらもただひたすらに前を向く。
「私、あなたの事嫌いよ?」
つぶやく声にもちろん返事はなく
それでも、気にせずコトバを紡ぐ
「ねぇ、お願いがあるの。」
その言葉に感情はみえず、視線を下げ淡々と発せられる。
「綺麗なものをたくさん見せてあげてね。
そして伝えてくれる?
いつか…いつかでいいから帰ってきてねって…」
涙をこらえ深々と頭をさげると、歩き出す。
ずっとずっと待ってるからね、約束だよ…
そう言うと涙をぬぐって駆け出した。
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