部屋に到着しました

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この寮の鍵はカードキー。 金持ち学園では定番である。 そのカードキーにクレジット機能も付いているから買い物、食事の支払はこれ。 特待生だから生活に掛かるお金は全部学園持ちなのでドンドン使える。 ただ無くしたら再発行まで時間が掛かるから命の次に大事にするように言われた。 「特待生なのに一人部屋じゃないんだ、」 「今まで二人だったし慣れてるから」 「そっか。じゃあ後から学食案内するからね、また後でね」 金子君部屋に入っていった。 俺達も部屋に入るか…確かカードキーを通すだけだったな。 ビービービー!! エラー音が鳴り響く。 「それ逆だろうが、バカ」 陸に頭を小突かれる。そして部屋の鍵を開けて入っていく。 うん、地味に恥ずかしい。 部屋に入り廊下を抜けるとリビングがあった。 座り心地の良さそうなソファに、テレビ、テーブルまである。 キッチンを覗くと冷蔵庫と調理器具達が置かれていた。風呂もトイレも別、ドラム式洗濯機付き。 右と左にある部屋…陸が左に入ったから俺は右だな。 部屋に入るとクローゼットに本棚、机、バカでかいベッドが備え付けられている。パソコンまであるし… 「陸ー!!ここは本当に寮か?!?」 「岳煩い、黙れ」 寮の設備の良さに不安を感じた俺は陸の部屋に飛び込む。 すでにベッドで寛ぐお兄様。 「特待部屋のやつ入れて貰ったからに決まってんだろ」 「誰が」 「俺が。理事長に言っといたんだよ」 理事長に言うとか、お兄様。いつの間にそんなことしちゃってんの。 我が兄ながら恐ろしい。 「感謝しろよ、コラ」 「リックンありがと~」 抱きつくと「ウザい、離せ」と言う陸だけど照れ隠しなのは俺知ってるよ。 それからちょっとだけ持ってきた荷物を整理し、制服の上だけパーカーに着替える。 陸も部屋から出てきた。 「チッ…」 出てきた陸も制服にパーカー。しかも俺とお揃いの黒色だ だから舌打ちなのね。 部屋に帰らない所を見るとお揃いで我慢したらしいね。 そんな陸を見ながら俺はライオンとクマのマグカップを並べた。
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