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俺達は夕飯を食べ終えまったりお茶を飲む。
金子君がスーパーの場所を教えてくれたから後から覗いてみないと。
「ところでなんで金子はたろキュンなんだ」
どうしても気になってた事を陸が聞いてくれた。やっぱ気になるよな、たろキュン。
「あんなの抹消して欲しいところだが…俺の名前は金子太郎だからたろキュン」
金子君、太郎君だったの?だろうとは思っていたけれども。
「で、あの寮監は俺の従兄弟。ついでにド変態だから気を付けろ」
溺愛されてるんだね、寮監さんに。
「じゃあ金子君よりたろキュン呼びが良いかな?」
「岳、泣かすよ」
「ごめんなさい」
ヤバい、金子君。陸と同じ匂いがする。
怒らせたら…気を付けます。
「キャー!!」
ん?ここは男子校のハズだが女子がいるな。
突然叫び声が上がり始めた。
「あ、来たみたい」
「何が?」
「生徒会だよ、入学式で見たでしょ」
「いや、寝てた。陸に起こされた時終わってた」
ハァ…と溜め息をつく金子君。
幸せ逃げちゃうよなんて言ったら睨まれそうだからやめといた。
「あれ、生徒会だから覚えといて。あんまり近寄らないようにね」
「なんで?」
「なんででも。まぁ岳には陸ついてるから大丈夫でしょ」
何俺子供扱い?酷くない、まったく。
「あとあれがA組に居る、双子。書記だって」
金子君の視線の先にはソックリな双子。俺達や狭山兄弟みたいに見分ける事が出来ない。
「珍しいんだよ、1学年に3組も双子居るなんて。しかも全組一卵性」
確かにこんなに頻繁に双子に遭遇することはないな。
「とりあえず生徒会には寄らないように、分かった岳?」
「了解しました~」
「よし、煩いからもう行こう。スーパー案内するよ」
「よろしく」
俺達は人混みを掻き分け、煩い学食を出た。
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