好奇心で

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私は被りを振って開けっ放しの後ろの扉から教室に出た。 明日から向井に優しくしよう。 そして当初の目的通り、グラウンドに着いてサッカー部が練習している姿を間近で見る。 すると端に見知らぬ女子とみおんが話している。 私は空いているみおんの隣に立ち、堂々と二人の会話に聞き耳を立てた。 「今日は用事あるみたいで今日は途中から出るみたい」 どうやらこの会話を聞くにまだ彼氏は登場されてないようだ。残念。 「でもモテモテだよね、みおんの彼氏。良いなあ、羨ましい」 まんざらでも無さそうにみおんが笑う。何だか可愛いらしい。 さっきはとんだ野郎に気分を害されたが、みおんと彼氏の話で癒やされそうだ。 「でも…みおんの事は可愛い可愛い言ってくれるんだけど、一緒にいる二人はあんまりだよね、って言ってた」 (一緒にいる二人……?)
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