好奇心で

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そして次の日、私は早速小瓶を鞄に入れて登校した。 いつもと変わらない学校で何事もなく一日を過ごす。 けれど今日は違う、なんでも見えるのだ。 自分を消して、他人を見ることが出来る。 思わずにやにやとしてしまい、慌てて口元を隠した。 「気色悪い面を見せるな」 「!?」 その冷たい声に勢いよく顔を上げるとそこのはクラスメートの向井がいた。人を見下すようなその視線で、実際に席に座っている私を見下していた。 「な、なに…?」 「次の時間は数学だ。授業前に課題を回収すると言っただろう?さっさと出せ万年最下層が」 どんな悪口だよ、と内心ムカッとしながらも机の中から数学の課題プリントを出す。 そのまま手渡すと、向井が名前欄を指差した。 「名前が無記名だ、さっと書け」 「あ」 すっかり名前を書くのを忘れていた。だからと言ってこんな威圧的に言わなくても良いのに。 視線を感じながら名前を書いていると、再び声が上から降ってきた。 「あんまいじめてやんなよ、向井ー」 妙に間延びした気の抜けた声、見上げなくても分かる。佐々木くんだ。 顔立ちもなかなかで、女子に対して優しい。女癖が悪いなんて言う噂もあるが。
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