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「どうもこんにちは」
彼女がそんなあいさつをする。
「あなたのこと気になっちゃって」
彼女がそんなことを言い始めて、
僕の手を握る。
彼女は遊びなれているかもしれないと思うがただ純情なだけだとも思う。
彼女が僕と一緒に暮らしたいと話し始めて、
僕の高校生時代の告白を彼女が受け入れたと言うらしい。
彼女が僕のシャツの袖を触りはじめるので、
僕も彼女のことを意識してしまう。
高校生の頃もこんな風だったなと思い出す。
僕の顔が思わず笑顔になるのを感じる。
高校生時代に恋していたのは彼女から先でなくて、
僕からだったと思う。
でも、
初めての水泳部の練習中に彼女が僕を意識していたのを感じたのを思い出す。
そんな彼女に魅力を感じて水泳部の同級生というだけで終わらせたくないと思い、
僕は彼女に声をかけてしまう。
彼女が可愛いと思うのは僕だけでないと思ったので、
先に手を打っておくべきだと思ったから。
それで彼女に水泳部の練習以外でも、
会うようにしていたのを思い出す。
やがて彼女も心を開き始めた。
彼女が僕の熱心なようすに恋していることを理解してくれたらしく、
僕に接近してくれるようになってきた。
嬉しくてなんでもすると僕は思っていた。
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