1章

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「・・・忘れた」 「金は?」 「ある、購買行ってくる」 急いで教室をでた。 購買に着いた頃にはすでに大勢の人だかりができていた。 とりあえず進めるだけすすむ。しかし一向に食べ物どころか購買もまともに見えない。 これは昼食抜きか? そんなことを思っていると、突然誰かがぶつかった。 こんな大勢の、しかも男子の中にいてはきっと見つからないほどの小柄な体をさらに縮めて彼女は俺に謝った。 「ごめんなさい。急に押されて・・・」 「市橋さん?」 名前を呼ぶと、顔をパッとあげ俺の顔を見た。 「・・・」 「怪我は?」 「え・・・?」
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