1章

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放課後、帰ろうとすると担任に呼び止められた。 「日誌出してから帰れよー」 そう言われて彼女の方を見た。 「・・・」 「まだ書いてない?」 尋ねると、小さく頷いた。 「書いたら出しに行きます」 担任にそう告げる。 「鳴海、日誌書いてから帰る」 「んじゃ、先帰るわ」 「わかった」 俺は彼女前の席に後ろを向いて座った。 「・・・」 黙ったまま日誌を書いていく。小さいがとても丁寧な字だった。 文字を見つめていると書き始めてすぐに彼女の手は止まった。 それは授業内容を書く欄。 1~4限目まで何処かに行っていた彼女に分かるはずがなかった。
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