1章

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あれはいつの事だっただろう。 中学生の頃?いや、もっと前だった気もする。 帰り道で大人達に冷たい目で見られていた女の子と話したのは。 その子はどんな子だっただろうか? 名前も知らないあの女の子は。 「結城くん」 声が聞こえ、目を開ける。 外はすっかり日が沈んで暗くなり、窓から見えるグラウンドには居残り練習をする部員達が少し。 教室には誰もいない。 ついていたはずの電気も消え、日誌も無くなっている。 「市橋さん?」 鞄を確認すると既に無くなっていた。
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