2章

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「先輩の高校、通り道なので途中まで一緒に行きませんか?」 俺の顔を伺いながら聞いてくる。 俺は頷き、歩き出した。 「そういえば西野さんって高校どこ?」 「県外の私立です。でも通学するの不便で、隣町の駅まで行く必要があるんです」 「大変だね」 学校近くまで歩くと、他校の生徒がちらほら歩いているのが見える。 「あの人、先輩と同じ学校じゃないですか?早いですね」 指差された方を目で追った。 長く風になびく黒髪。何より彼女の容姿は一際目立つ。 「知り合いですか?こっちみてますね」 「市橋さん・・・」
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