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他の生徒が登校してくるまで暇だったので、屋上へ上がった。
するとそこには寝転んでいる彼女の姿があった。
日陰に横になり、目を閉じている。
「市橋さん?」
声をかけると瞼が薄っすらと開き、瞳をのぞかせた。
しかし、反応はそれだけで再び目を閉じてしまった。
場所、変えるか・・・。
その場を離れようとするとズボンの裾が引かれた。
「・・・?」
「・・・」
彼女の左手がズボンの裾を掴んでいる。
「市橋さん?」
「・・・」
名前を呼んでも返事はない。
その代わり裾を掴む力が強まった。
どうにもできずにいたので取り敢えず、彼女の隣に座り、壁にもたれた。
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