2章

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「ぅん」 彼女は寝返りをうちこちらに顔を向けた。 寝てる? 「心臓もつかな、俺」 1人で呟き、今の状況を整理する。 こちらに顔を向け、俺の脚に腕を絡めている彼女。 流石にこの状況は心臓に悪いと思い、彼女を起こそうと肩を揺する。 「市橋さん」 「・・・」 「市橋さんっ」 なかなか目を覚まさない彼女に何度も声をかける。 やっと目を少し開き、俺を見た。 「目、覚めた?」 「・・・」 「市橋さん?」 返事はないが、彼女の目は確かに俺を見ている。
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