18人が本棚に入れています
本棚に追加
/142ページ
「ぅん」
彼女は寝返りをうちこちらに顔を向けた。
寝てる?
「心臓もつかな、俺」
1人で呟き、今の状況を整理する。
こちらに顔を向け、俺の脚に腕を絡めている彼女。
流石にこの状況は心臓に悪いと思い、彼女を起こそうと肩を揺する。
「市橋さん」
「・・・」
「市橋さんっ」
なかなか目を覚まさない彼女に何度も声をかける。
やっと目を少し開き、俺を見た。
「目、覚めた?」
「・・・」
「市橋さん?」
返事はないが、彼女の目は確かに俺を見ている。
最初のコメントを投稿しよう!