2章

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「結城、今日なんか用事あるって言ってなかったか?」 「あ、忘れてた・・・兄さん帰ってくるんだった」 「え、隼兄帰ってくんのか?」 鳴海が珍しく嬉しそうな顔をした。 そういえば鳴海は兄とやたら仲が良くて、いつも家来てたっけ。 「そ、だから駅まで兄さん迎えに行かないと」 「確かに迎え無しじゃあの人家まで辿り着かないな。駅まで来てるかも怪しいし」 俺の兄 隼は酷い方向音痴だ。 今まで正しい道を進めた記憶はほとんどない。 だからこそ、今は大学の目の前にある寮で暮らしている。 「大丈夫。駅着いたって連絡あったから」 「よかった。早く迎えに行ってやれよ」
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