2章

13/16

18人が本棚に入れています
本棚に追加
/142ページ
・・・いない。 駅まで約10分。その間に消えてしまった。 急いで電話をかける。 『もしもし?』 「あ、兄さん今どこ?」 『迎え遅いから歩いて先に帰ろうと思って』 「駅出てどっちに曲がった?」 『え?左だけど』 俺はため息をついた。 いや、期待はしていなかったが。 兄さん、それ逆だよ。 「俺行くまで絶対動かないで」 『わかった。あ、喫茶店あるからそこで待ってるわ』 喫茶店の名前を聞き、急いでそこへ向かった。 なんて適当な人だろう。 そんなこと考えたって無駄だった。だって相手はあの兄さんだから。
/142ページ

最初のコメントを投稿しよう!

18人が本棚に入れています
本棚に追加