3章

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「え?」 思いもよらない台詞に戸惑った。 一体何を言っているのかと。 でもそれはふざけた様子ではなかった。 「ごめんなさい、わたしがわるいの」 「ちょ、市橋さん・・・?」 「だから・・・おこらないでパパ」 パパ。 彼女は悲鳴ともとれる声ではっきりそういった。 彼女は今何を見ているのだろうか。 目の前にいる俺じゃない。 きっと俺には見えない何か。 彼女には見える何か。 どうしてこんなに怯えた顔をするのか。 どうして発作を起こしたのか。 それはきっと彼女のカコに何か・・・。
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