3章

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俺に笑いかけ、お父さんと呼ばれた人影の方へ歩き出す。 「抑えられないの」 足を止めて彼女はこちらを振り返った。 「え?」 「さっきの質問の返事。結城くんと一緒にいると私、抑えきれなくなるから」 さっきの返事って? もしかしてファミレスでの・・・? ”どうして俺と関わりたくないの?” たしかにそんな質問をした気がする。 彼女は言い終えると恥ずかしそうに頬を赤くし、走って行った。 彼女を迎えに来た人物に目をやる。 電灯の明かりに照らされた顔が俺の心に何かを残す。
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