セカンド

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飲み会らしく、異性の好みや好きな仕草で盛り上がった。 日本酒もどんどん空になっていき、とにかく私も飲んだ。 ふわふわして、普段の嫌なこともその時は忘れられる気がして楽しかった。 話のいきさつは酔っていて頭に入らなかったが、骨折の話になり、「スギちゃん」は今あばら骨が折れているという話になった。 左の脇腹を押えながら、「これ絶対折れてるわ~」と大声でにやにやしながら言っていた。あとでよく知ることになるが、スギちゃんは飲み会が大好きだがお酒には弱い男だった。 「申し訳ございませんが、そろそろお時間になります。」 店のスーツ姿の男性店員が個室に入ってきた。 「はいはーい。」 みんなが口々に返答した。時間は10時を回ったところだった。
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