セカンド

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もともとミナミとは、明日も早く家も遠いので10時半には渋谷を出たいと話していた。 ちょうどいい時間帯だ。 「ちょっとちょっと、LINE交換しようよ~」 各自がおもむろに店を出る準備をしていると、完全に酔っ払ったスギちゃんに腕を掴まれた。 「いいよ~。」 私も、帰らなければという意識を持ちつつも、お酒でいい気分になり体が横にフラフラ揺れているのを自覚していた。 スマートフォンを眠気眼でいじりながら、ライン情報の交換をした。 「よーし、これで無事に友達ね」 スギちゃんが眠そうな顔をして言った。 それからみんなで店を出た。その店は地下道に直結していたので、すぐに人混みに飲みこまれた。 優子先輩は「じゃあね」と言いながら、あっさりと渋谷の改札方面へ小走りで行ってしまい、後姿も見えなくなってしまった。 ミナミは電車を気にしているのか、せかせかと前の方を歩いている。 そのさらに少し前を、同じ電車に乗るというスギちゃんの同僚と後輩が2人並んで歩いていた。 私の左側にスギちゃんがぴったりくっついて歩いている。
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