過去 藍墨色の夜(花音目線)

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「あいつはさ、何かと俺と張り合ってた訳。 まぁ、良いライバルだと思ってたし、友達だし? でも、あいつ焦ってたんだろうなぁ……。 俺がレギュラーになったり、その頃から彼女の飯塚や花音とも良くつるむようになったりしたでしょ?……で。」 レギュラーはともかく、私や飯塚さんとつるんで焦るなって訳が………。 『後藤さんみたいな彼女が良かった。』 ああ、 前に新田君が飯塚さんにそんな事を言っていた。 だから…………私? 今まで人と距離を置いていた。 いい意味でも悪い意味でも人は私に必要以上の興味を抱く。結果、色んなやっかみが起こって、私は孤立する事になるのは、何度も経験した。 小山君や飯塚さんみたいに例外はあるけど。 私に関係がある人に新田君は接触した? 「きっと阿部たちに出会ったのは、偶然だったと思う。 でも、花音は関係ない。 奴らとつるむのも、つるまないのも、新田次第だ。」 小山君は先を読んで、私との関連性を否定してくる。 本当に? そう思う? 自意識過剰かもしれないけど、私が積極的に関わりを新田君と持たなければ、ABC達と関わりを持たなかったのではない? だから、飯塚だって私にあんな態度を取るんじゃない。 「あぁー!!もぅ!」 と小山君が叫んで。 エッ?
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