過去 藍墨色の夜(花音目線)

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親密な関係って。 小山君が? 確かに学校じゃ頼りになるし、サッカーをしている姿もかっこいいし。 でも、親密な関係になりたいのかな? 「ねぇ、薫。 私ね。ベロチュウしたんだ。 でもさ、違和感だらけで………。」 違和感が何か分からなかったけど、薫は私の事分かってくれてるから、この違和感が何か分かってくれるんじゃないかって、思った。 小山君と付き合った事や、飯塚さんの事、新田君の事を薫に話した。 「ねぇ、薫。 私ね、新田君の事件とか、小山君は関係ないし自分が守ってやるって言ってるの。 頼もしいとも思うけど……、 サッカーしてるすがたをみたら応援したくなるし、 でもね。 自分の知らない所で自分絡みの事件があって、 でも何も知らされないって言うのは、すごっく気持ち悪いって思うの。 小山君も私と付き合うのは私を守ってあげてるからだとしたら、そのお礼じゃないけど………、 小山君が求めたらそれに答えないといけないのかなぁって。 世の中ギブアンドテイク? みたいな。 最初のベロチュウじゃないキスまでは良かったんだけど。 ベロチュウされたら、なんか違和感だらけで。 私、小山君とは親密な関係を築きたくないのかな? 嫌いじゃないのに。 寧ろ、好きだったんだけど………、 なんだかついていけないんだ。」 薫は思案気に私の話を聞いていた。
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