過去 藍墨色の夜 Ⅱ (花音目線)

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「ねぇ、柊さん。 私ね、変な話、 私が発言したら周りが良くも悪くも動いちゃう力がある様に思うんだよね。」 葬式から思っていた考えを言ってみた。 変な妄想だと言われるかも知れないけど。 「多分、そんな事が本能で分かってたんじゃ無いかなって。 無意識に発言したら、無意識のうちに誰かを傷付けてしまうかもって思ったら、 思ってる事言えなくて。 だから昔っから何も言えなくて、人との関わり方が億劫だったのかな?と思った。」 そんな妄想話を柊さんには話しても良いかなって。 「そうねぇ~。 有りかもね。 自分で意識出来たなんて凄いじゃん!」 と、意外な答えが返って来た。 「でもさ、その発言パワー? 人を傷付けるどころか逆に、 人をハッピーにも出来るパワーかも知れないよ? 良いも悪くもさっ、 そのパワー持っている人次第じゃない?」 へっ?発言パワー? キョトンとしていると。 「あぁ、発言パワーって言葉は私が作った造語ね。」 ニシシと笑う彼女は悪戯っ子みたいだ。 「私もね、少しは如月の事知ってるんだ~。 この話イヤ?」 ううんと首を振った。 「やっぱりさぁー。花音ちゃんのご先祖様って、すっごいカリスマ性を持った人だったみたいよ? まぁ、律子さん見てたら分かるかもね。 でも、実際は律子さんの何倍も凄くてさ、表には出ないけど裏で政治を動かしていた様な人らしいよ。 すっごいきな臭い事もあったみたいだけどね。 まっ、聞いた話!聞いた話! だからさぁ、遺伝よ遺伝! きっと、発言パワー遺伝っていうがあるのよ。 科学的根拠は無いけどね。 実験してみたら分かるかもよ。 世紀の大発見になったりして!!!」 と。まぁ、無責任な事をおどけて言っている。
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