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「如月が今後、政で発言したいって言う事はね、
その発言の影響力が分かってるからなんだって。
先のさ、戦争にも関わらる事が有ったらしく、
その後、如月の者は口を閉ざしたって。
そんな話。
そんな話聞いたら怖いよね~~。
何かの発言で戦争がおっぱじまるなんてねー。
歴史の奥に隠れている真実!って、
ごめんね。
怖い話しちゃって。」
キャハッって、柊さん。
軽すぎます。
「でもさっ、馬鹿とハサミは使い様って言うでしょ?」
なんて、馬鹿とハサミ?とは思ったけど。
「ねッ。
自分が持っている発言パワーは消える事はないの。
持って生まれたものだから。
あとは、自分がどうしたいか。
良いようにも、悪いようにも使えるよ?」
真剣な柊さんの瞳が私を捉えた。
「本当は自分でも分かっているんじゃない?」
「………。」
「本来持っているその力、なんだか分からなくて持て余してたんじゃない?
でも、花音ちゃんは自力で自分のその力がなんなのか気付いたんでしょう?
それは、本当に素晴らしい事だよ。
それに気付いたって事は、大変だけど十分にその力いかせるってことだよね?」
「ねぇ、柊さん。
私が自分のするべき事に気付いたようになってるけど………、
本当は裏で母が段取っていたりする?」
ブッ!!!
柊さんは飲みかけの持参ハーブティを吹き出した。
「ち、ちょっとー!」
あせあせしている柊さんはなんだか怪しいけど。
「もー!何処からそんな発想?」
と呆れ顔。
違うのかな?
「そ、そりゃあ律子さんだって、発言パワーには散々悩まされてたらしいよ?
だから国内脱出して、如月の名前も知らない土地を転々としたんだと」
へっ?
「娘がいずれ似たような葛藤を起こす事は予想してたと思うけど、
あの人はだからと言って手を差し伸べる事はしないでしょ?
よっぽどの事がない限り助け舟なんて出さないわよ?
スパルタだから。」
うん。納得。
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