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それはそれは旅立ちにはもってこいの綺麗な秋晴れの日だった。
見送りに来たのは両親はもちろん、薫。
両親は「どーんと行ってこーい」と、雑に見送って、上階の寿司屋に寿司を食べに行った。
薫はギリギリまで見送ってくれた。
もしかしたら両親は気を利かたのかもしれない。
「なんか。いつもと反対だね。」
「そうだね。
花音、待ってるから。」
「待ってて。」
「帰ったらアノ続きをしようか」
柄にもなくそのセリフで真っ赤になった。
アノ続きと言うのはベロチュウの事で、
思い出して、真っ赤かだ。
それは濃厚で、小山君のソレとは違い、最後には立てなくなってしまった。
「覚悟しててね。」
なんて、言われたけど。
ソノ続きは帰って来てからでは無かったけど。
留学したから万々歳ではなく、留学先では如月の名前がついてこないだけで、いろんな人がいて揉まれて揉まれて、色んな体験ができた。
夏休みに無理して渡米した薫と初体験もしてしまった。
私が無事に日本に帰ってきたのは、向こうで高校と短大を卒業してからになる、4年後の事だ。
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