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覚悟は決まった。
僕は目の前の菓子箱に入っていた一番古そうな手紙を取り出した。
横には寄り添うように花音がいる。
心配そうに僕の腕に白い細っそりとした手を添えて。
いつからだろう。
何故か僕の感情が騒つく時、こうやって彼女は僕の腕に手を添えている。
だいぶ前からだったと思う。
それで落ち着いている自分がいる。
一番昔の手紙は律子さんから母に。
内容は海外放浪中の律子の所在地と元気にしてるかと言う内容だった。
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