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「野蛮ね。あと、やっぱり腹立たしいわ」
今日子は突然、下卑太のエロ本を奪いとり、華奢な腕からは想像できない力で真っ二つに裂いた。小気味よい音が響く。わずか三秒の動作だった。
「あぎゃー!!」
目玉が飛びださんばかりに絶叫する下卑太。
「エッチなのはいいけど、巨乳は許せないのよ」
自分の成長していない胸とエロ本の向こうにある大きな胸を見比べ、今日子はない胸を撫でた。
「む、無茶言うな。エロ本は基本デカい子ばかりだぞ。って、もしかして俺が巨乳のエロ本読んでたからチクッたのか?」
「だったら?」
「妬いてんのか?」
「……別に」
バレバレだな、おい。頬杖をつき、そっぽを向く今日子を前にして、下卑太は頭をかいた。
「怒るなよ。おまえの心境も知らずに悪かった。次からは、できるだけ小さい子のやつを選ぶ」
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