私立世末学園雑話録『パワードスーツ先生』

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 クルライダーズは捨て台詞を吐き、律儀にバイクを手押ししながら校舎へと向かっていった。 「やれやれ。終わったか。学園長の愛人の子らとはいえ、あんな好き勝手させていいんですかねえ」 「仕方ありませんよ。われわれは、その学園長に雇われている身なのですから」 「ところで、鎧出先生。生徒たちを褒めて伸ばす教育方針はかまいませんが、そろそろ降りてきてくれませんか?」  困ったように高畑が上空を見あげる。その視線の先で、鎧出はボバリングしながら、 「こ、怖かったあああー!!」  弾かれたように泣きだした。
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