7 強奪

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「しゃべると、舌を噛むってばよ」 言いながらハンドルを切る高広は、同時に、 「痛てっ!」 と悲鳴をあげた。 忠告した本人が舌を噛んだようだ。 無理もない。 ヘリから発射されるランチャーの弾が、弾幕を張るようにアスファルトを捲りあげていく。 まるで水でも噴き出すように、高広が避けた脇から、地面が爆発していく。 高広は軽快なハンドルさばきでそれを避けつつ、 「すぐにランプだ。そっちへ回避しろ」 寄せたトラックに向けて、大声を張り上げた。 トラックの運転席は窓が開いている。 高広の声が聞こえたのだろう。 トラックは急ハンドルを切って、側道へと進路を変える。 もちろん高広も後に続いた。
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