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眩しそうに目をすがめるトラックに乗っていた男たち。
しかし別に、ビートルのヘッドライトには、特別なレーザー光線が仕込んであるわけでもない。
この場所は料金所の近くだから、周囲もうっすらと明るいし、ヘッドライトでは視力をやられるほどの強烈な光を発しない。
すぐに目も慣れる。
しかし高広は、また右手の人差し指と親指を使って、
「はい、手をあげて」
指鉄砲を形作った。
「殺しは一度覚えたらやめられないのさ」
そして懲りることなく、マカロニ・ウエスタンのセリフ。
セルゲイは、やっとその映画のタイトルを思い出した。
『怒りの荒野』1967年だ。
そんな高広のバカバカしい仕草に、あからさまに不審な顔をするふたり。
セルゲイだって、最初はそうだった。
でも、やっぱり、
「Bang! Bang! Bang!」
高広のふざけた合図と共に、男たちの足元に銃弾が着弾する。
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