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高広は、
「別にお前さんたちに当てなくても、ランチャーを使えば、そのトラックごとおシャカだ。ここでソレが爆破されたら、ヤッベェことになるわけだろ」
トラックの荷台に積んでいるのは、核燃料。
それをロケットランチャーで爆撃なんてされたら、この辺り一帯が大参事に見舞われる。
「だから、その場でじっとしててねん、キミたち。ゼッテーに動くんじゃねーよ」
ホールドアップした男たちを横目に見ながら、高広はちょいちょいと指を動かしてセルゲイを呼ぶ。
高広の指先に引きずられるようにして、セルゲイもトラックの背の高い助手席に乗り込んだ。
「それじゃあ、さっさとお暇することにしよーか」
高広は軽口を叩きながら、トラックのアクセルを踏み込んだ。
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