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若い男は銃を構え銃口を怪我した男に向けた。
緋色に輝く若い男の両眼は溢れ出す涙を堪え震える手を押さえ込み、銃身をしっかりと保ち、荒れる呼吸を抑えゆっくりと引き金を引いた。
全て時間が止まってる様な感覚を覚えた。
「なっ??…待って??」
ドーーーーンッ(銃声音)
若い女の虚しい声は届かず、
空を切る様にスパイラル状に回転する放たれた1発の弾丸は怪我した男の額にヒットし、
怪我した男は扉を背にゆっくりと倒れ込んで絶命する。
「いゃゃゃゃゃゃゃ!!!!」
絶叫する悲しみの咆哮にくれる若い女の華奢な身体を若い男は抑え込む様に力強く抱きしめ、若い男は溢れる涙と感情をグッと堪える様に抑え込んだ。
この世は、既に終わってしまった…。
僕達は、ただ目の前の生にしがみつき、
武器を取り戦う事を選ぶ…。
ただ…生き残る為に。
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