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「というわけで、僕の手伝いは一日で終わったようです」
映画館に戻った僕は、映写室にいた千映さんに昼間の出来事を報告した。
映写室は十畳程の広さで、コンビニのコピー機のような形をした真っ黒な筐体が置かれている。
それが一千万円以上するデジタル映写機だ。
電器屋に勤めていた時にも、これほど高価な物は扱っていなかった。
そんな高価なデジタル映写機を慣れた手つきでチェックしながら、美亜さんは深く息を吐き出した。
「とにかく、おつかれ様でした。本当なら、悠人さんが姉の仕事を手伝う義務なんてないんですけど」
「いえ。僕の上司は千映さんですからね。千映さんの代わりに美亜さんの手伝いをするのも部下の仕事ですよ。仕事は大丈夫でしたか?」
「はい。問題ありません。さっきの上映で団体のお客様がいらっしゃって、ちょっと忙しかったぐらいです」
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