第二話『プリティ・ウーマン』

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「三ヶ月…………か」 原田さんは僅かに顔を上げて、まぶたを閉じた。 きっと、麗華さんとの思い出を頭の中で確認しているんだろう。 十数秒の沈黙の後、結ばれていた原田さんの唇が開いた。 「やっぱり、僕は麗華を信用できない。あいつが結婚詐欺をやっていたのは事実だからな」 「…………そう…………ですか」 千映さんの表情が陰る。 「まあ、私の推理が間違っている可能性もありますね」 「君の推理力は認めるよ。正直、現実にこんな名探偵がいるとは思わなかった。もし、次に名探偵物を書く機会があったら、君をモデルにしたいね」 「それはありがとうございます」 「ただ、今回の推理は間違っているだろう。九割はね」 「九割?」 「ああ。だから、残り一割の可能性も考えて、麗華ともう一度話してみるよ。留置場に面会に行くことはできるから」
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